ダウントンアビーツアー(ハイクレア訪問しました!)(リズマーゆき)
取材の仕事で、1年半前にハイクレア城を訪れたときに書いた記事を掲載します。
ドラマで見ていたので、なんだか懐かしい景色でした。やはり貴族の館というよりも、「お城」でした。
ドラマのファンは、必見です。美しくそびえるハイクレアキャッスルは、貴婦人のようでした。素晴らしい体験をさせていただいた出版社に感謝です。
コッツウォルズがロケ地ですので、ロンドンから結構簡単に行けます。
ぜひ、弊社ツアーで行ってみてください。感動は一言では。。表せません。
美しい田園風景の中に絵画のようにそびえ立つハイクレアキャッスル
ハイクレアキャッスルへ車で入り、ゲートを通りすぎても、まだハイクレアキャッスルはなかなか見えてこない。ハイクレアキャッスルのエントランスまでゲートから車で5分ほど、途中では、沢山の羊が放牧されており、走ってくる車をのどかに迎えてくれる。この道の景色は、絵画を見ているような美しい風景、お城に着く前にも、すでにその美しさに目を見張る。冬でも緑が美しく、広大な敷地はどこも綺麗に手入れされている。
緑の美しい田園風景に目を奪われているうちに、遠くに優雅にそびえ立つハイクレアキャッスルが見えてくる。ダウントンアビーのドラマを見てきた者にとっては、この風景は、見慣れた、馴染みのある風景ではあるが、やはり実際に目の前で見ると、その美しさに圧倒される。
広大な敷地は、2000ヘクタールもあり、東京ドームが40個以上入る広さだ。芝もよく管理されており、この敷地を綺麗に維持していくためには、いくがかかるのだろうと、頭の中で思い巡らせても検討もつかない。
現在のハイクレアキャッスルの前は、8世紀の中世の司教の館
ハイクレアの建物は、元を辿れば、8世紀に城を所有していたウィンチェスター司教までさかのぼる。現在のハイクレアキャッスルの建物は、ロンドンにある国会議事堂と同じ建築家、チャールズバーリーの設計で、この古い城を基礎に、ジャコビアン建築と呼ばれる様式を取り入れて改築されたものだ。
国会議事堂の建設終了後、バーリーがこの城の建築に取り掛かったという。建物の下には、8世紀の古い城の部分が横たわっているのだ。カーナーヴォン伯爵家は、1679年よりここに住んでいる。7代目の伯爵(現在の城主の父親)と現エリザベス女王は、旧来の友達で、伯爵が存命中は、エリザベス女王も、しばしばハイクレアキャッスルを訪れていたという。現在は、まだ50代である8代目カーナーヴォン伯爵夫妻が住んでいる。
ハイクレアキャッスルがダウントンアビーのドラマのロケ地として有名になってから、かなりの多くの観光客がシーズン中は訪れている。観光客がもたらす入場料は、ハイクレアキャッスルを維持していくにあたり、重要な収入源だという。これだけ広大な屋敷や土地を維持していくには、想像以上の膨大な費用がかかる。壁紙を張り替えるだけでも、何千万かかるという。
19世紀には、英国貴族が、貴族という称号にもかかわらず、財政面でかなり苦労した貴族も多くおり、アメリカの富豪の娘達と結婚して、費用を工面し、それと入れ替えに、アメリカの富豪達には、憧れの英国貴族とのつながりができるという、いわば政略結婚のケースがたくさんあったという。
ハイクレア自体は、代々華やかな貴族の社交場として、その名を馳せてはきたが、第一世界大戦、第二次世界大戦中は、負傷した兵士の病院として使われたり、ロンドンから疎開してきた子供たちの施設として使われてきたという。
ダウントンアビーのロケ地に選ばれた理由
ハイクレアキャッスルがダウントンアビーのロケ地になったのは偶然ではないという。現在のカーナーヴォン夫妻の古い友人が、ダウントンアビーの脚本家、ジュリアンフェローズで、彼が夫人とともに、カーナーヴォン夫妻を訪ねていたときに、このハイクレアキャッスルを舞台にしたドラマの計画が持ち上がったという。いわば、ダウントンアビーのストーリーの舞台として、ハイクレアが選ばれたのではなく、ダウントンアビーのドラマはハイクレアから生まれたということだ。ジュリアンフェローズは、様々な映画の脚本・制作を手がけており、過去にも「ゴスフォードパーク(2001年)」や「ヴィクトリア女王 世紀の愛(2009年)」などが有名な作品を生み出している。
ハイクレア近辺の宿泊情報
ハイクレアキャッスルから車で5分ほどのところにある。
ダウントンアビーの撮影中、俳優たちが泊まることもあるとか。
イギリスの有名シェフ、マルコピエールが改装したというおしゃれなパブ兼B&B。
Carnarvon Arms
Winchester Road | Whitway, Newbury RG20 9LE, England
Tel 01635 278 222
http://thecarnarvonarmshotel.com/