食レポ in 湖水地方
湖水地方のシンプルさの中にぎっしりと斬新かつ洗練された味が詰まった創作料理
こんにちは、イギリスどこでもツアーズの棟方です。
湖水地方で今まで出会ったことのないような斬新な味に出会いました。
各皿の盛り付けは、見た目はシンプルなのですが、何と言いますか美味しいのはもちろんですが、「面白い」といった創作モダンブリティッシュのコースでした!!
☆まずは、付き出し:
これはよくある感じの生ハム。たしか牛のハムでしたね。しかしながら、左にある白いもの・・・見かけない野菜なのですが、感じ的に・・・とろろ芋の酢漬けに似ている(ネバッとはしていませんでした)・・・・甘酸っぱい感じでシャキシャキです。ハムもよかったのですが、白い物体が、とても印象に残りました。
もう一点、ここで紹介したいのが・・・・
このパンの皿に付いてきた・・・バターです!!このレストランのシェフが自分で発酵させて作った、こだわりバターなんですが、ブルーチーズのような風味があり、かなりハマっちゃいました。(このバターを売ってくれって店員さんに頼んだほどです。残念ながら、売ってはくれなかったので、この店で食べないと味わうことが出来ませんね。)
☆前菜:
セラリアック(セロリの根)とバーベキュー味の鴨、ミラベルプラムという梅の一種に、キャベツを小麦粉の皮で包んで食べます(創作タコスですね)。セラリアックとキャベツのシャキシャキ感、バーベキュー味でジューシーな鴨に、ミラベルプラムの甘酸っぱさ、これらコンビネーションが口に広がります。
☆フィッシュディッシュ:
あったかい半生スモークサーモンにイクラが乗っている・・・親子が皿に盛り付けられています。そこに少し冷めたトマトコンソメスープを注ぎ込んでくれました。ぬるーっと、塩気のあるサーモン親子に酸味のあるトマトスープが見事にマッチ。温度もこの皿のミソで、全般的に低めの温い温度ですが、これが口の中でとろーっと、ぬるーんという感じを引きだたせて、サーモン親子が口の中を通過していきます。
☆パスタディッシュ:
これも変わった味でしたね。リガッティパスタに、湖水地方特産のハードウィック羊のスープ:マトン・ブロスをベースに、ネトル(イラクサですね。触るとチクチクする野草です)、ゴーダチーズをトッピングした皿です。面白い味・・・んー説明が・・・味は一見シンプルな感じに思えるのですがね^^;
☆野菜料理(ベジタリアンでは非ず):
ローストしたズッキーニを、鶏の油にゴートチーズのカードに乗せてニンニク風味と共に味わいます。ゴートチーズの酸味にガーリック風味が、ローストの風味をまとったズッキーニを引き立てます。
☆フィッシュディッシュ2:
スコットランドの真鱈にパセリソース、ソースの隠し味に日本料理でおなじみの麹が使われております。麹がエキセントリックな味を醸し出しています。
☆お肉料理:
カンブリア地方(湖水地方はカンブリア地方です)の牛のリブアイステーキです。ここは王道の赤ワインソースで召し上がります。
☆アイスクリーム:
ごめんなさい!!お肉料理の後に凄く面白い味のアイスクリームが出たんですが、写真が見つからない!!どこへ行った!!食べるのに夢中になり撮影し忘れたか・・・!
こちら、ウッドラフと言う日本語で言うと、車葉草という野草を使ったアイスクリームなんです。色は緑なんですが、今まで食べたことのない味でした。初めての味覚に感激です。もしかしたら人によっては、なんじゃこれ??・・・かもですね・・・僕は斬新で新鮮さも相まって、とても大好きな味です。
☆デザート:
ベイクドチーズケーキに、リンゴンベリーという、ベリーソースが添えてあります。ふわっっと柔らかく滑らかな舌触りのチーズケーキに、リンゴンベリーという一風変わった感じの酸味のあるソースで頂きます。実に美味です。
今回のコースですが、盛り付けがシンプルでありながら、味も一見シンプル系な感じに思えます。しかしながらシンプルの中にエキセントリックさと、ささやかな見事な味の絡み合いも感じ、これは、深みがあるということでしょうかね?
素材を生かしつつコテコテにしないで、さらっと深みを出す・・・なんか、まるで日本料理の技を感じますね。
日本料理にインスパイアされながらも、当レストランのイギリス人シェフ独自のセンスを光らせた創作料理ですね!!
シンプルでありながら斬新、新たな味の領域を感じたコースでした!!